World Design Assembly 2023 DESIGN BEYOND
2023年10月に日本で34年ぶりに開かれる「WDO 世界デザイン会議東京2023」の企画展「Design Beyond – あたらしい世界のためのデザイン」の空間デザインを担当しました。展示では、国内協賛企業8社のデザイン部門と、会議の国際カンファレンスに登壇する各界の9名および3つの関連団体が、それぞれのテーマに関連するデザインの取り組みの事例を紹介しています。廣村正彰氏のデザインによる世界デザイン会議のロゴは、不定形の色面が複数重なり合い、分野を超えた総合的な知識の結集と調和が表現されています。そのロゴをモチーフに空間デザインをイメージしました。
具体的にはテーブルやパネルが浮遊感を持ちながら、色や情報が混ざり合い、広がっていくようなイメージです。
会場は天井高さ2.5Mと低く、奥に約40M、幅約8Mの細長い空間です。天井には長手方向に1.8Mピッチで配線ダクトが設置されています。
また、限定された空間ではなく様々な部屋にアプローチできるような「ハブ」的な空間です。1.8Mピッチで配された配線ダクトからワイヤーでテーブルを4点で吊る考えから2.3M×1.2Mのテーブルの基本モジュ-ルをつくり、参加企業とパネリストのテーブルを回遊性を意識しながら配置しました。
テーブルは透明アクリルパイプの足と天井の配線ダクトよりワイヤーで上下で固定しています。また、垂直に立ってくるパネルも配線ダクトより固定し、天井や床から生えているような形状としています。
くぐったり、さまよったり、奥に行きたくなるような、振り返ると違う印象を生んだり、見た目だけでなく、体験そのものが、ロゴに込められたメッセージと重なるように心がけました。できた空間は会場が持つ特徴を活かした寸法感やデザインを考えたため、調和のとれた、どこか居心地の良さを感じられる空間となりました。
Client : JDP
DESIGN : DO.DO.
AD・GD : 廣村正彰 / Hiromura Design Office
Photo : MINGLE